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編集部の気ままインプレッション「ブルガリ オクト ローマ」

「編集部の気ままインプレッション」。ブランドから提供いただいた時計を実際に使い、あーでもないこーでもないと勝手気ままに論評を加えるこの連載記事も、業界関係者を中心に認知されてきた。というわけでもないのだが、今回は前回のパネライ同様、大物がやってきました! ブルガリが2017年にジュネーブで発表した「オクト ローマ」である。同名モデルはこれまでにもあったが、ブルガリはこのモデルのオクタゴナルシェイプを生かしつつ、ケース全体のプロポーションをリニューアルした。それが今回のインプレッションモデルだ。オクトの代名詞である複雑なファセットは110面から58面まで抑えられ、もちろん、ラグやベゼルのデザインも一新。デザイナーが「既存のシェイプは堅持しつつ、全く異なるイメージの時計を作りたかった」と言っていたように、従来のややスポーティな印象から、よりドレッシーな雰囲気のモデルへと変貌を遂げたのだ。


「うーん、3針ながら正統派のドレスウォッチ」というのが第一印象だったが、ドレッシーな雰囲気とは最近とんと無縁なわたしが、この時計をバッチリとつけこなせるかどうか。それが唯一の不安、ではあった。

 サンレイ装飾を施したダイアルはラッカー仕上げのブラウンカラーだ。ブルガリはブラックやブラウンのラッカー文字盤を得手としており、この文字盤もボルドーとでも呼んでいいほど深い色合いが素晴らしく、光の当たり加減でグラデーションを描く。ストラップも文字盤に合わせたブラウン。決して地味な色合いではないが、強い自己主張はしない。そんな気品と奥ゆかしさを感じさせてくれる。



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