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“1858”が意味するもの、モンブランを支えるもう一つのDNA

「モンブラン」というブランド名を聞いて、皆さんの頭の中には何が思い浮かぶだろうか?万年筆、革小物、バッグ、財布…、もしその中に「時計」というものが浮かんでこなかったとしても、共通して言えることがある、と筆者は考える。それは「一切の妥協を許さない、クラフツマンとしての矜持」だ。


 「妥協を許さない」という点について補足すると、「すべてのものを自社内で完結する」、ということだけでなく、「理想を実現するためには柔軟な対応も辞さず」という意味も含めたい。


 モンブランの時計製造のバックボーンには、DNAの二重螺旋構造のように、欠かすことのできないエッセンスがある。その名をミネルバ、という。生誕160年の節目となるミネルバの足跡をたどることで、モンブランの時計に流れる「クラフツマンの矜持」を覗い知ることができるだろう。


 1858 年、サンティミエール(Saint-Imier)峡谷のヴィルレで産声を上げたミネルバは、1880年代の早い時期に、既に精確極まりない計時装置の作り手としての評価を不動のものにしていた。リューズ(差し込みキー)を使わずに巻上げが出来る画期的なゴールドのポケットウォッチもこの時期に発表されたものだ。


 次いで1909年、ミネルバはクロノグラフの開発を開始し、精確なクロノメーターの認知度を高め、プロユースの時計やストップウォッチの製作の自他共に認めるエキスパートとなった。それが、ミネルバが特許取得済みのV字型クロノグラフブリッジを特徴とする象徴的なキャリバー19.09(19番台/ 1909年発売)などのクロノグラフ機能を備えたムーブメントだ。


 そしてミネルバは、1911年の早い時期に1/5秒を計時できるストップウォッチを開発し、その後、すぐに1/10秒計時にまで発展させる。妥協を許さない飽くなき精神に基づき、5年後の1916年にはさらに10倍の精密さを誇る1/100秒を測定できるバイビートムーブメントを作り出した最初のメーカーのひとつと数えられるまでになった。



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